基金のあらまし

ダムのはたらき


 毎日、わたしたちがなにげなく使っている水、蛇口をひねると簡単に出てくる水、生活をささえるたいせつな水は、筑後川の上流に建設したたくさんのダムから来たものなのです。

 ダムは、生活にかかすことができない飲み水や工業用水を貯える(都市用水の確保)だけでなく、水害を防いだり(洪水調節)、川の流れを安定させて、魚や植物の成育を助けること(河川維持用水の確保)、そして農業用水の確保のほか、発電にも役立っています。



筑後川流域の主なダムのはたらき


 筑後川流域には、たくさんのダムがあります。下にあげるダムはその主なものですが、いろいろな働きをして、わたしたちの暮らしを支えています。ダムを一度見学にいきましょう。

 

ダムのはたらき

事業者

備考

洪水調節

河川維持用水

都市用水

農業用水

発電

松原、下筌ダム

国土交通省

完成

佐賀導水

国土交通省

完成

城原川ダム

国土交通省

調査中

合所ダム

農林水産省

完成  

江川ダム

(独)水資源機構

完成

寺内ダム

   〃

完成

筑後大堰

   〃

完成

大山ダム

   〃

完成

小石原川ダム

   〃

完成

山神ダム

福岡県

完成



たいせつな”水源地域対策”


 私たちの生活になくてはならない水を貯えるダムも、それを建設するためにはそこに住んでいたたくさんの人が移転したり農地や山林を水没させなければなりません。私たちのくらしはこうした人々の犠牲や苦労と協力によってささえられているのです。  こうした人々の協力に応えるため移転した住民のみなさんがその後も安心して新しいまちづくりの手助けをすることが必要となります。このような事業を”水源地域対策”と呼びますが、ダムを建設するためにとても大切なことです。  私たちは、こうした人々の協力に対しいつも感謝の気持ちを持ち、水源地域対策の大切さについて考えてみましょう。



筑後川水源地域対策基金の役割


 筑後川水源地域対策基金は、筑後川などに建設されるダムの水源地域対策をスムーズに進めていくためにつくられました。  その役割は、ほかの土地に移転する人々の生活や水源地域の発展の手助けを行うことです。また、ダムによって恵を受ける下流の地域と話し合ったり、お互いに訪問すること(交流活動と呼びます)を通じて、理解し合うことを進めることも、その役割の一つとなっています。  したがって、この基金は、上流の水源地域と下流の地域の橋渡し役と言えるでしょう。